李秀承《白磁抹茶茶碗(Space of 8 mmシリーズ)》

【作家紹介】 李秀承(イ・スンヒ、1958年生)は、韓国を代表する現代陶芸作家のひとりです。伝統陶芸と現代美術の融合をテーマに、紙のように薄い磁器やレリーフ状の作品を制作し、国際的に高い評価を得ています。2008年より中国・景徳鎮に制作拠点を置き、東アジアの磁器文化を横断する革新的な造形表現を展開しています。

【作品解説】 この抹茶茶碗は、《Space of 8 mm》シリーズに属する作品で、厚さ約8ミリの磁器素地に繊細な文様が配されたものです。内側には花を思わせる幾何学模様が点在し、抹茶を点てる所作の中で静かな景色が浮かび上がります。外面には織物のような網目状のテクスチャーが施され、手に取ることで陶と布、硬質と柔らかさの境界を感じさせる造形です。

【茶碗としての魅力】 この作品は、韓国陶芸の白磁美と、日本の茶道具に求められる侘び寂びの精神とが融合した、現代的な抹茶茶碗です。茶の湯の道具として用いることで、視覚・触覚・所作のすべてを通して「空間性」を体感できる一碗となっています。

投稿者: curator