
【作家紹介】
劉炳豪(ユ・ビョンホ、1947年〜)は韓国・ソウル出身の現代陶芸作家であり、粉青沙器(ふんちょうさき)を中心に伝統的技法を現代に昇華させた作品で知られます。象嵌や印花といった朝鮮時代の技術を駆使しつつ、洗練された造形感覚で茶碗や鉢などの器物を制作。韓国国内のみならず、日本でも展覧会やコレクションを通じて高く評価されています。
【作品解説】
本作は、劉炳豪の代表的技法である「象嵌(ぞうがん)」および「印花文(いんかもん)」を用いた抹茶茶碗です。器の内外に連続する菊花文様が白土で象嵌され、規則的でありながら手仕事の温かみを感じさせる意匠となっています。灰青色の釉薬と赤褐色の胎土が微妙なコントラストを生み出し、全体に落ち着いた美しさをまとっています。高台部には焼成による鉄斑が見られ、土の個性と作者の美意識が凝縮された作品です。
【抹茶茶碗としての魅力】
- 茶席にふさわしい静謐かつ格調ある佇まい
- 粉青沙器ならではの柔らかな肌合いと装飾性
- 内外に施された菊花文が季節感と和敬清寂を体現
